吉沢亮

【山﨑賢人・吉沢亮】キングダムにかけた漢たち【映画・ネタバレ・考察・妄想】

みなさんはもうキングダムはご覧になられましたか?
私は公開してから毎週末映画館に通っています。何度見ても血がたぎる映画ですよね。
興行収入も50億突破しましたが、私はここからが本当の正念場だと勝手に思っています。ロングヒット、できることなら1位というタイトルを取らせてあげたいなって強く強く願っています。

「気になって観てみたら、意外と良かったよ」という人にリピートして欲しいなと。

そこで、「キングダムにかけた漢たち」として、雑誌や試写会、テレビなどでキャスト・スタッフがこの映画にかけた想いや裏話、原作との違いなどをまとめてみました。気になったらところがあったら是非映画館で確かめてみてください。

*ネタバレ有りなので、まだご覧になってない方はお気を付けください。

映画「キングダム」の撮影について

・2018/4/8 浙江省寧波市象山県(せっこうしょうねいはしぞうざんけん)でクランクイン
・上海から300キロ(日本映画ナビ)、6時間(ダイヤモンド・Zai)
・20日間の中国ロケ(日本映画ナビ)
・2019/4/30 日本での撮影スタート 王宮本殿内部は、東映撮影所のスタジオに建てられた。時代考証に基づいて細かな細工が施され、床は当時の敷き瓦を再現(日本映画ナビ)
・2018/6/13 クランクアップ(キングダム公式HP)
・王宮はもともと中国の撮影所に建っていたオープンセットを黒く塗り替えつやを出した(日本映画ナビ)
・多い時で1日700人のスタッフが参加。エキストラはのべ1万人(日本映画ナビ)
・本当は死んでいるはずの兵が、生き返るというハプニングがあった。カットかかる度にエキストラさんが寝ていた(4/13 王様のブランチ)
・あるセットで撮影予定だったが、その前に別の組みが撮ったときにセットが壊れてしまったので、急遽新しいドデカイセットを建てた(VS嵐)
・砂煙を網にいれて、グルグルやって砂ぼこりを表すのが中国式(シューイチ)
・原作の絵のコピーがいたるところに貼ってあって、原作の世界をなるべく忠実に、現実の世界にしようというみんなの執念を感じた(大沢さん、日本映画ナビ)

映画「キングダム」の登場人物*登場順

・信(しん):山﨑賢人
・漂(ひょう)/政(せい):吉沢亮
・里典(りてん):六平直政
・昌文君(しょうぶんくん):高嶋政宏
・貂(てん):橋本環奈
・成蟜(せいきょう): 本郷奏多
・肆氏(しし) :石橋蓮司
・竭氏(けつし) :加藤雅也
・魏興(ぎこう) :宇梶剛士
・左慈(さじ):坂口拓
・朱凶(しゅきょう):深水元基
・王騎(おうき):大沢たかお
・騰(とう):要潤
・ムタ:橋本じゅん
・壁(へき):満島真之介
・バジオウ:阿部進之介
・楊端和(ようたんわ) :長澤まさみ
・ランカイ:阿見201

映画「キングダム」の内容

1(字幕)紀元前255年 中華西方の国「秦」

王騎軍登場
王騎を見つめる信
・原作ではない描写。原作では将軍が城をとったという情報にワクワクしていた2人
 ・王騎をストーリーに寄せるため、導入したシーン映画ナタリー

(ナレーション+CG)オープニング、中華七国の現状説明後、タイトル「KINGDOM」
→・砂鉄で模型を作ってベース撮影し、CGを足した(ツイッター

2【里典の家】

里典に奴隷として買われた信、漂と出会う
奴隷から抜け出す方法を信に教える漂
・静岡県裾野でロケ、土は当時の色を再現
 ・原作では信と漂は奴隷ではなく、里典(名前ではなく集落の長)が引き取った下僕

3【森】

→・熊本県夢☆台地グリーンバレーでロケ
 ・森の色はCG処理をしていない自然の緑の色映画ナタリー
漂「1万回勝負しよう、1万回勝負したら天下の大将軍なれる」
1万回がどのぐらいの数字なのかわからない信
・信が数字がわからない設定は映画オリジナル
勝負を始める2人
成長した信と漂の激しい打ち合い
・漂の剣の構えは映画オリジナル
 ・練習は必死にやり、本番は楽しくゲラゲラ笑いながらやった(non-no)
・最初はそれぞれ練習して、型が身に付いてきたら2人で練習を始めた。いつものふざけている感じがでているかも(TVガイドdan)
最初は安全第一ってことで、比較的ゆるいスピード感からやって、本番になったら要所要所でお互いに話し合って確認を取り合って、ここはいかせてもらうねって、そんなやりとりをしながら撮影した(TV bros)
原先生「2人とも本当に強そうに見えて、大好きなシーンの一つ」(anan)
その様子を見て何かを思案する昌文君

その後、里典の家にて昌文君が漂ひとりだけを王宮に身請けすると告げる

4【小屋】

信が横になり、漂は草履を編んでいる
2人が思いの丈をぶつける
信「行ってくれ」
佐藤監督が好きなシーン。編集のときから泣いた公式HP)、原作にはないセリフ

5【夜・外】

2人で勝負する
信「すぐに追い抜いてやる」
漂「稽古サボるなよ」
信「待ってろよ」
・原作では2人が出会ってから別れるまでは10年、だから最初の字幕は紀元前255年になっている

6【森】

一人で稽古・鍛錬を重ねる信
背負える薪の量が倍になる
・原作では王都奪還篇が終わって初陣までの準備で剣の振りの威力UPのために力仕事をしていたところと重なる描写
敵と見立てたものに石をのせ、それをジャンプして上から突きさして割ろうとする信
・映画オリジナルの修行の方法

7【小屋】

信が寝ていると物音がして、扉を開けると傷を負った漂が倒れ混んでくる
漂が王弟の反乱があったことを説明し、地図の場所へ行くことを託す
漂 死す
・賢人くん「僕は信として、亮は漂と政として一緒の時間を過ごしたあとに、撮影したから気持ちもすごく入った」(日本映画ナビ)
原作の原先生と中国で食事をした際に、重要性が熱く語られた(LocationJapan)
原先生「最初にこれはすごい映画になるぞと感じた」、ボロボロ涙が出た(anan)
撮影に6時間、中国ロケの最終日(mina)
クランプアップ間際に撮影。夜の9時から夜中の3時くらいまで続けて撮影だったけど、2人とも集中力が途切れることなかった(オーディションブルー)
亮くん「寒く朝方まで撮影し極限状態だったので余計なことを考えなくて済んだ」(日本映画ナビ)
最後まで感情が切れずにずっと泣いていて、翌日は目がはれてカマキリみないになった(Marisol)
賢人くん「亮くんとのシーンで一番印象に残っているシーン」(月刊Cheek)

8【夜・黒卑村(こくひむら)への道中】

黒卑村へ走る信
チンピラにからまれる信
走り去る信の後ろ姿を見ている貂

9【小屋】

左慈が漂が替え玉だと見破る
様子をうかがいにきた村人を殺害する左慈
村人全員を殺し、村を焼くように指示を出す
原作では左慈はここでは登場しない
漂の剣がないことに気が付く朱凶
原作では漂の首を切ろうとした朱凶を漂を好きだった里典の子供が止めたことで、替え玉だと気がつき、情報をききだし黒卑村へ向かうことになった

10【合流地点】

→・千葉県・鋸南町でロケ
小屋に漂とそっくりの政がいて混乱する信
・「なんで?」は賢人くんのアドリブ(読売中高生新聞)
朱凶が2人を襲撃
信と朱凶との戦い
・朱凶にもたれながらグルグル回るところはなかなかうまくいかなかった。やられるのが思った以上に難しかった。朱凶にパパパパっと攻撃を当てられるところも苦戦した(キングダム写真集)

11【回想】

漂「信におつかまり下さい、あいつはきっと誰よりも高く飛ぶ」

12【朱凶との決着】

命乞いをする朱凶にためらう信
とどめを刺す政
村が焼かれているのに気がつき、とりあえず共闘しようとする信と政
貂がお金目当てで抜け道を案内することになる

13【洞窟】

・静岡県富士宮市でロケ
・賢人くん「地面は濡れてべちょべちょ、岩がごつごつしすぎて足場がめちゃめちゃ悪いし、寒かった」(日本映画ナビ)
松明を灯し進む3人
・亮くん「松明で鼻の穴が真っ黒になった」(日本映画ナビ)
成蟜の反乱について説明する政
万が一のための策で漂が死んだことを知らされて政に怒りをぶつける信
政が反撃し「戦争をやっているんだ、何だって利用する。下僕のお前たちならなおさらだ」
・賢人くん「現場だから出せた生の感情のキャッチボールができて面白かった」(CLASSY)
亮くん「もっと冷静に賢人を詰めるつもりだったのに、あまりにも賢人が熱すぎて俺も冷静にはいけないなって」(CLASSY)
賢人くん:セリフの順番を変えてもらった「ちょっと待てよ」に注目。本当はキレている最中に入っていた(キングダム写真集)
お風呂はいったら、胸のあたりが全部アザになって、爪とか食い込んで血もでてた(男おばさん)
原先生が泣いたシーン(キングダム新聞)

14【回想】

自分の役割が政の身代わりだと告げられたときの政と漂の会話
・本読みのときに亮くんが一人二役やるから、隣で聞いていて耐えられなかった(笑)(Ray)
・撮影は体格が亮くんに似ている方に片方の役のセリフを言ってもらった(awesome!)

15【洞窟・回想・洞窟・山道】

涙を流す信へ漂が「これからの道について」言葉をかける
漂の最後の言葉を思い出す信
光が差し込む場所に立ち、見上げる政
そこに並び、政についていく決意表明をする信
貂が山の出身であることを告げる
・亮くん:ふと見てしまうところに政の人間らしさを出した(キングダム新聞)

16【王宮】

朱凶の死の報告に苛立つ成蟜
王騎が現れ昌文君の首を差し出す
昌文君の顔が判別不可なのを疑う肆氏
目的を聞かれ「血沸き、肉躍る世界」と答える王騎
昌文君の領地をもらい受ける
・王室のセット1億、玉座だけで600万円かかっている(完成披露試写会)
後ろの龍の形は当時あったであろうと思われる龍をモチーフにした(完成披露試写会)

17【竹林】

・栃木県宇都宮市でロケ
突然の吹き矢から貂をかばう政
ムタ相手に向かっていく信、しかし劣勢
ビビっていたのかっていうところは原作ではもっと政が解説してくれている。朱凶の戦いは怒りでわれを忘れていたから、ムタ戦が初めての真剣での斬り合い。初めて感じる殺気に押されていた
政の一言で奮起し、討伐に成功するが、ムタの毒矢で倒れる
・原作ではムタはベトナム出身、吹き矢は象が一発で死ぬ殺傷能力

 

18【穆公(ぼくこう)の避暑地・昌文君の落ち合う予定の場所】

目を覚まし、漂に呼びかけられる信
実際は草鞋を編んでいる政だった
貂につっこみを入れてお腹を押さえて痛がる信
解毒は貂がしたが、傷口はふさがっていないと告げる
少し気まずい空気の中、政が漂の話を始める
2人の間には本当の兄弟以上の絆があると政、信は本当の兄弟なのに・・・
貂が目覚め、現在政が置かれている状況の説明(呂不韋と成蟜、竭氏について)
軍が突入してくる気配を察して身構える3人
昌文君、壁の軍だった
信が漂の死について昌文君につめよる
信には一瞥もせず政の元へ跪き「よくぞご無事で」と涙を流す昌文君

19【王宮】

士族兵に向かって貧しい身分から成りあがった兵をランカイにつぶさせ、半分庶民の血が入っている政が王であることに我慢がならないと、自分が正当な王だと主張する成蟜
・エキストラが飽きてしまうから、気を使って撮影した好書好日
・原先生「すごく説得力があった」(キングダム新聞)

20【穆公の避暑地・回想】

貂の料理に舌鼓を打つ
政が黒卑村に隠れている間の顛末を尋ねる政
王宮を脱出しようとした際、王騎の追撃を受けたと話し始める昌文君
王騎と昌文君の馬上での戦い
→・初日に象山平原にて撮影、100頭の馬が用意された(日本映画ナビ)
100頭近くの馬が全力疾走する途中落馬する人もいたがカットはかからなかったシネマトゥデイ
ほとんどCGだから最後まで粘って作った公式HP
昌文君たちが劣勢に立たされると、「あきらめるな」と檄をとばし指揮をとる漂
→・別なスタジオで撮影。すごい風を受けながら演技、大声で叫び続けるから、喉がからっからになった。その後アフレコもやったのでさらにからっからになった(オーディションブルー)
政には昌文君達が必要だと、自らおとりとなる漂
壁に向かって笑ってうなずく漂
王騎軍を突破する漂の姿にに笑う王騎
漂の様子を聞き誇らしく思う信
これからの作戦について苦悩していると貂がここみんなで暮らしたらいいと提案する
貂を見てひらめく昌文君
「山の王」を味方につけようと思い立つ

21【山の王へ向かう道、山の民の王国】

・宮崎県の神々溝でロケ
 ・雨が降って足元がぬかるんでいた(LocationJapan)
不穏な空気の中、山の民から襲撃されるも、剣をとることを許さない政
貂が通訳となり状況を説明するが、縄にしばられ山の民の王国へ向かうことになる
・山の民語は実際に言語を作れる人に作ってもらった
・ロシア語とかいろいろな言語を混ぜ合わせて作ったエンタメステーション
山の王・楊端和との初対面
・佐藤監督:大変だったシーンの一つ。背景の薄い煙の全部CG公式HP
山の民の力を貸して欲しいと頼む政
・亮くん:胸の前で手を合わせる礼のポーズでは、袖が重すぎて腕がプルプルしてきちゃう(awesome!)
400年前の秦人の非道を理由に、現秦王・政の首をはねると言い放つ楊端和
謝罪をし、王ならば民を生かす道に剣をとるべきだと説得を続ける政
政の路の話
政に人の痛みを教えるため、信の首をはねようとする山の民
政「オレはすでにその痛みを知っている」
・原作では政は成蟜と違って過酷な育ちをしている。敵国趙で誕生し、9年間人質として貧しい暮らし。そして趙人と実の母親から酷い仕打ちをされ続けた。その結果、感情がなくなり心が壊れてしまった。しかし紫夏という人物のおかげで目覚め、無事秦へ戻り王となった。政は趙での生活の間、戦争と人と国と王についてひたすら深慮していた。そして前代未聞の中華統一という道を進むことを決めたのであった。そして王位についたのが13歳の時なので、その間に正式な剣の使い方を習ったのかな。映画ではカットされているけど、政は信を背負って穆公の避暑地まで走っているし、山の王へ向かう道も家臣がヘタる中、平然と歩く。躊躇なく朱凶の首をはねたり、洞窟で信に反撃して押さえつけるなど、胆力、体力、武力、そしてなにより覚悟が備わっていることを表すエピソードがたくさんある。
信が楊端和を説得する「一番の無念は夢が夢で終わったことだろう、そいつらの夢を叶えてやれよ」
楊端和が山の民に同盟を結び、王都へ向かう旨を伝える(秦語)
バジオウが山の民に通訳して盛り上がる
・原作では楊端和はもともと戦でも和でもいいから世界を広げたがっていた
策を説明する政
政:3千30対成蟜:8万という数字に「どっちが多いんだよ」と信
昌文君ら兵の分の仮面も作成
・山の民の仮面は約90種類を作成(日本映画ナビ)
 ・木・石・骨・動物の革、泥粘土などで作ったように見せ、果実をすりつぶしたり、岩を削ったように色で彩色ツイッター
山の民と王宮へ向かう

22【王宮門前】

門の前で同盟の打診の結果を待つ政たち
・賢人くんの初セリフ「でかすぎて~」、当時そのまんまの気持ちだった
 ・賢人くんの乗っていた馬が亮くんの馬をずっと蹴っていた(non-no)
・賢人くんの馬が亮くんの馬にちょっかいを出すから、最初はおとなしかった亮くんの馬も反応してきてビビった(オーディションブルー)

戦うことなく城内へ入ることに成功する
朱亀(しゅき)の門を武器携帯した50人で通ることができた
政「楊端和 共に戦ってくれることを感謝する」
楊端和「存分に楽しもうではないか」
いよいよ開戦
政が一振りし、仮面を取る
全員剣を抜き開戦
信:走りながら壁を蹴って、相手の首をつかむアクション
ノースタント(TVガイドdan)
二手にわかれて、政がおとりとなっている間に、信ら10人で成蟜を討つ作戦
信「政、また後でな」

23【成蟜討伐組】

・栃木の採掘場の地下でロケ
信たちの前に左慈率いる敵現わる
左慈が元将軍だと告げる壁
左慈、血を舐める
貂がうわっていう表情をする
・亮くんが好きなシーン、貂の人間っぽさを感じる(キングダム写真集)
信:相手の肩に飛び乗って倒し、そのまま転げ回って闘いつづける
・ワイヤーやCGをつかわずノースタンド
貂があわあわしながらもムタから取った吹き矢で応戦
壁、タジフ、バジオウの見せ場
ランカイ登場、複数人で対応するも歯が立たず
→特殊メイクと特殊脚部装具、マッスルスーツでCGではない
信のドロップキックから、上にのり、首をはねる
成蟜のいる玉座へ信たちが到着
信「終わりだ、悪党ども!!」
左慈に信らを殺すよう命じる成蟜
左慈がなぜ元将軍なのか壁が説明する
・松橋Pが“夢について語る物語”という想いから、戦う順番を原作では左慈→ランカイの順から、逆にしたいと話すと、原先生が左慈の役職を元将軍という設定にしようと提案
左慈が信以外の味方もためらいなく斬っていく
・佐藤監督が奏多くんに喜んだ後なにか一言を要求して、「ブッ殺せ」といったがカットされたエンタメステーション
左慈との戦い
・賢人くんの最初に撮ったアクションシーン(日本映画ナビ)
 ・ワンカット1分長回しで撮ったアクション
 ・最初だけ段取りがあったのに、賢人くんが本気のスイッチが入ってそれすらしなかった
 ・映画ではいいところだけ使われている(大ヒット御礼舞台挨拶)
 ・自由に左慈と闘う撮影は異様な空気。実際の勝負では何度も斬りかかったり、激しく剣でぶつかり合ったりうすることはほとんどなく、相手の隙を伺って見つめ合う時間の方が長い(日経エンタテイメント)
左慈「戦場に夢なんか転がっていない、そういうやつがくだらねぇ死に方するんだ」
・これに対して信が夢についてどういう思いを抱いて言葉を発するのか、どういうカット割りで信にその言葉を言わせるのか、具体的なシーンを原先生がコンテに書いた。最後まで検討が重ねられたセリフ(ウルトラジャンプ)
 ・映画オリジナルのセリフだけど、原作に出てくるとあるシーンと重なるところがある(anan)
 ・原作の桓騎の兵達が信をバカにして、尾平がそれを許さないシーンをアレンジキングダム公式HP)=*原作44巻479話
 ・左慈とのアクションシーン後に撮影。撮影がいつになるかわからない状態で、常に心の準備をしていた(キングダム写真集)

信「違うよな」涙、「ちがうよな、漂」(漂の回想)
その後、左慈の戦場に夢なんてないという言葉に対する、信の言葉
・亮くん:左慈戦ですごく泣いた(キングダム新聞)

24【広場】

・亮くん「結構な距離を走るのを10テイクぐらいやって酸欠で死にそうだった」(日本映画ナビ)
走りながら敵を斬るシーンが長回しで、1回でも酸欠になりそうなくらいなのに、20テイクくらい重ねた。アクションの手を見ても、人間ってそんな動きができるんだとか、こんな攻撃ありなんだという動きを取り入れていてかっこいいなと思った(オーディションブルー)
20テイクやって使うの2テイク目(男おばさん)

山の民のタフさ、残虐な戦い、雄たけびの見せ場
政、楊端和の見せ場
劣勢になってきたのを感じた政が「戦意を絶つな!」
・気合いが入りすぎて自分の想像の倍以上の声が出て、一瞬でのどがかれた(17)
 ・原作ファンとしてはやれてうれしかたシーンで、予想していた2.5倍くらいの大声がでた(LEE)
 ・原先生に「喝を入れるシーンがキングダムでは重要だ」ときいていたので、絶対にキメる意識で臨んだ(awesome!)
 ・ただ怒鳴って、大声を出しているだけでは届かないので、通る声を意識したが、政もバテバテなので、綺麗すぎでもいけない。そこはリアルになりたかった(awesome!)
 ・群衆を振り向かせる音量と声質を考えた。声が割れずに言葉がちゃんと通ることを意識した。あんなに大きい声が出ることに驚いた。人生最大の音量。一発で喉がやられた(SPUR)
 ・リハーサルから全力でやって、声をからせてしまった。アメなめてのりきった公式HP
 ・原先生が現場のモニターで最初に観たシーン。すべてが想像を超えてきた(ヤングジャンプ)
信たちが広場へ到着
信「待たせたな!」
・壮絶な戦いの後のシーンを撮影する際には、阿部進之介さん、一之瀬ワタルさんとともに、直前の筋肉トレーニングで“踏ん張った後”の感じを出した(LocationJapan)
 ・賢人くんの中国の初日の撮影。まだ戦ってもいないのに、戦ってきた感出すために、撮影前に腕立てしたり、必死にバンプアップしたりした(seventeen)
成蟜がわめく
政「もともとはオレとお前の兄弟喧嘩だ、ケリをつけよう」
成蟜をボコボコに殴る政
・全力でぶんなぐる演技をしようとしたら、変な伸ばし方をしてしまい、左腕がピキーンときて痛かった(キングダム新聞)
魏興が反逆罪にならないために、政一派を皆殺ししようとする
王騎・王騎登場
信の前を通る王騎の存在をすごく大きく感じる
・原作でもそういう演出がある。存在感がそのまま身体の大きさとして表現されているのを踏襲している(実際は大沢さん181cm、賢人くん178cmなのであの感じにはならない)
カメラマンが撮影の仕方を工夫してくれた映画ナタリー
政と問答しにきたという王騎
・佐藤監督の大変だったシーンの一つ。静かな戦いを描くのが大変だった公式HP
なぜ首をつっこむのか問う政
王騎「戦争は国内でするものではない。中華でするものです」
・書き下ろしのセリフ(キングダム新聞)
王座をとりもどして何をしたいととう王騎
王騎に「中華を統一する最初の王となる」と述べる政
→・一番怖かったシーン。“この人を納得させなきゃいけないのか”“この人に負けちゃダメなんだ”っていうのがプレッシャーだった(CUT)
 ・大沢さんの存在感が圧倒的過ぎて、これまで経験したことないぐらいの緊張感がありました(週刊ザテレビジョン)

投降を呼びかける騰
王騎にむかっていく魏興軍
王騎のひと振り
政に向かってくる魏興を信が斬る
去ろうとする王騎に向かって「オレの名は~」
・「“オレは天下の大将軍になる男だ!”とセリフを叫びながら、感動で震えた(MORE)
王騎「次は戦場で会いましょう」
楊端和が鞘を信へなげる
鞘に剣をしまい
タイトル「KINGDOM」

25【その後】

すべては王騎の手のひら上での出来事だと言う昌文君
戦場に出て武功をあげると宣言する信に複雑な表情の貂
信「やってやろうぜ!だれもできなかった~」
・言いながら震えた(Steady)

山﨑賢人/信

思い

・とにかく泥臭く、野性的な部分を大事に、一生懸命演じたいと思った(日本映画ナビ)
・無限の可能性というか、なんだってできる、みたいなことを考えてました。のちのち、こいつの背中を見てたらみんなの力が湧くような男になるために、今はのびのびと、ずっきりと、気持ちよく、思ったことは言う奴(CUT)
・所作や技術よりも「天下の大将軍になりたい!」ってシンプルな気持ちをスコーンとぶつけたいと思って演じた(non-no)
・常に全力で闘志を燃やしていました。うまくやろうとは考えていなくて、とにかく気持ち第一でした(TVガイドdan)
死ぬ気で役にぶつかった(美的)
一緒に夢を志していた親友・漂を亡くしているという苦難に向き合いながら、天下の大将軍になるために前進する力強い信を表現できるように意識した(月刊Cheek)
・信役をオファーされたときから撮影に入るまで常にキングダムの意識が頭の片隅にあったので、撮影が終わっあとは抜け殻のようでした(Ray)
・映画化の話から撮影に入るまで約1年あったが、ずっとうれしくてどの現場にいても気合いが入りっぱなしだった(UOMO)
・漫画では描かれていないようなコマとコマの間にある感情や動きを観ていただけたらうれしい(Men’s NONNO)
・キングダムのためだったら、それだけ過酷な現場でも全然頑張れる(JUNON)

役作り

・炭水化物やお酒を控え、鶏のささみとブロッコリーで10キロくらい体重を落とした(LocationJapan他)
・68キロから58キロまで体重をおとした(週刊朝日)
・信の衣装を着てメイクして、わらじを自分で結んで履いていくうちに、気合いが高まる。そのわらじは作中で漂と一緒に作っていたものなので、結んでいると信と気持ちがシンクロしていった(日経エンタテイメント)

アクション

・アクション練習は1年前からちょこっとずつ初めて、本格的に詰めてやったのは3ヶ月くらい。アクション練習だけで腕がパンパン(4/15バゲット)
・本格的にトレーニングを始めたのはクランクインの約3ヶ月前から。格闘技の蹴りを学んだり、敵に飛び乗ったまま倒す動きをマットで練習したり、現場では木刀を振り回していました。(TVstation)
・剣術や乗馬を半年間練習した(美的)
・基本的に動ける身体にするために、ストレッチをたくさんして本格的なアクション練習は3ヶ月前から、1ヶ月前は空いている日はアクション練習(JUNON)
・野性的な動きを目指した(LocationJapan)
・我流ゆえの野性味があり、かつ感情をのせたアクションにしようとしたが、難しかった。怒りの感情だけで闘うと技術的な動きと合わなくなってしまう。頭で考えながら、感情を高ぶらせて動くことに苦労した(FILT)
朱凶→ムタ→左慈と闘って、それぞれの戦いを通じて成長していくというところを念頭においていた。戦い方も違うので、その変化とつけていこうと考えた(TV bros)
・練習をしてきても、いざ撮影に入ると難しいなと思う部分はたくさんあった。朱凶に捕まりながらグルグル回るシーンの動きとか、ワイヤーアクションも。(TV bros)
・何回も何回も型を練習しているので、自然に考えなくても出てくるようになっていた(TV bros)
・ほぼノースタント(デジタルTVガイド)
・アクションシーンで苦労した部分は“誰よりも高く飛ぶ”。スポーツのような感覚もあった。ワイヤーアクションにも挑戦したので、打ち身もできたりした。(月刊Cheek)
・信はいつも気合いマックスだから、そのテンションが一定に保てるように気を付けていた。朝早い時間の撮影で体がまだ起きてないときは、木刀で素振りして体を起こしてから本番に入っていた
序盤は復讐心と怒りの感情に任せたアクション、その後相手に合わせた動きをみせていくファンファン福岡

 

吉沢亮/漂・政

政について

オーラ

・姿勢に気を付けた。たたずまいや雰囲気から絶対的なオーラみたいなものを放っていなければならない。王騎に対しても、見た目で何かを感じさせられればと思っていた(日本映画ナビ)
・壮大な夢を抱き、人として輝きを持っている男。内からあふれるオーラや熱量を表現しながら、その一方で仲間といるときに見せる人間味のある部分も演じることが難しかった(MEN’S NON-NO)
・しゃべり方のトーンとか目の動かし方とか所作はもちろん意識したけど、内から出るオーラをどう表現すればいいかをずっと考えていた(non-no)
・オーラがどうやったら出るんだろうとずっと考えて・・結局わかんないままだった(MORE)
髪型や衣装が一緒でも、表情を見ただけで、どっちなのか分かるくらいに変えたいと思っていたので、相当悩みました(mina)

・大声を出さなくてもしっかり通る声を意識した。小さい声でもはっきり聞こえるように気をつけた(日本映画ナビ)

・“鋭い目”みたいなことを意識してやっていた(TVガイドdan)
・まわりで起きていることの、一歩先を見ている目線を意識。ただの超人になってしまってはつまらないから、人間らしさを表現したい時にはちょっと伏せるような目つきをしたり細かい所で工夫した(Marisol)
・政の表情は原作でも特徴的だったので、顎を引いて真っ直ぐ前を見据えた感じっていうのを意識していた(awesome!)
目力:まゆ毛の形が均等になるように目にきゅっと力をいれて演技していた。冷たいクールな男に見えるのはイヤだった。冷静さや気品はありつつ、野心とか熱い気持ちを伝えるため、目の形で表すことにした(SPUR)

・原作に近づけるために4回くらい長髪を微調整した(CLASSY)
・カツラ合わせを何回もやった。重くない方がいいなど意見も伝えた(キングダム公式HP)

始皇帝

・始皇帝に関する本を何冊か読んだ(週刊ザテレビジョン)
・政はのちに始皇帝になる男なので、立場的に弱くても何かしらのすごみがあるんだろうなて思って(ViVi)

漂について

・やわらかい雰囲気とか、人間味を出した。信と同じようなにおい、雰囲気があってもいいのかなと。大王とかの前ではしっかり、信の前では無邪気さが出てくるようにしたかった(日本映画ナビ)
・人間らしさ、ちょっと頭が回る感じとか、かわいらしい部分なんかも出せればいいかなとおもっていた(オーディオブルー)

アクション

・クランクインするまでの2ヵ月ぐらい練習期間があった
・2ヶ月、週2~3会のペースでアクション練習(awesome!)
・本番だと体に力が入ったりしてうまくいかないこともあった(日本映画ナビ)
・政と漂の殺陣が全然違った。政は王族として、習っているキレイな殺陣で、漂は信に近い野性的な殺陣で。そこの違いは、かなり難しかったです(TVガイドdan)
・ほぼノースタント(デジタルTVガイド)
・アクションをしていると髪の毛が口に入ってしまう。動きがちゃんとできていても顔が見えなくてNGがあった(awesome!)
・衣装の袖が重かったし、アクションでは頭にバサって当たる(awesome!)

その他キャスト・スタッフ

大沢たかお/王騎

・半年以上トレーニングを積み、体重を大幅に増量、極太の腕を作り上げた(日本映画ナビ)
・17キロ増量(日経TRENDY)
・83キロまで増やした(キングダム公式HP)
・75キロから半年で90キロぐらいまでふやした(yahooニュース
・矛は約30キロの重さ(4/18 ZIP!)

長澤まさみ/楊端和

・初めての二刀流。素振りを毎日100回やった(3/28 ZIP!)

本郷奏多/成蟜

・原先生:本郷くんが演じると華があるし、色気を感じる。清涼もあって、口汚さの中にも品がある(anan)

橋本環奈/貂

・衣装さんは最初蓑でつくろうとしていた(anan)
・蓑の下には長澤まさみちゃんお手製の肩パット装着(日本映画ナビ)
・蓑の羽根は1枚ずつ手作業でつけている。衣装合わせのときはもう一回り大きかったが、1枚ずつ減らして、丁寧に作ってくれた。単純な形に見えて、バランスが繊細。身動きは取りづらいが、安全性はばっちり(Cookie)
・吹き矢は見えたときのフォルムにこだわった(公式HP)
・人間らしさや、強さもあるけど弱い部分も描きたいと思った、小さいけど堂々としている、男っぽい感じも意識した(Ray)
・貂のシーンを撮影しているとカメラマンも笑っちゃう(日経エンタテイメント)
人の死に恐れを感じている、視聴者目線のキャラクター(キングダム新聞)

原先生

・王騎の登場シーンについてアイデアをだした(日経エンタテイメント)
・約2時間の映画で、原作に込めた「激情」と「躍動」というテーマをどう伝えるか苦心した(読売中高生新聞)
賢人くん動きやリアクションは結構アドリブが多かったらしく驚いた(キングダム新聞)
・本郷くんをなんとか口説いてもらった。原作から最も良い方に強く浮き出たキャラ(キングダム新聞)
・特に好きなのは信と漂の別れのシーン(日経エンタテイメント)
・僕が漫画を描くなかでずっと頭に流れていた景色は、実はこんな世界だったのか、その世界にやっと出会えたという感動があった。5回も泣いてしまったと推薦コメントを書いた(ヤングジャンプ)
原作の5巻までと比べるなら、圧倒的に映画のキングダムの方がいい(読売中高生新聞)
原作の5巻までの信より、山﨑賢人君演じる信のほうが断然魅力的(キングダム新聞)
・オススメシーン1:映画オリジナルの王騎の登場シーン
→信と王騎の関係を2時間ものの映画だけで伝えようとすると、なじまない気がして、王騎を登場させないという提案をしたが却下された(読売中高生新聞)
・オススメシーン2:信と漂との別れ、信と政の出会いのシーン
・オススメシーン3:クライマックスシーン
→原作ではランカイがらずボスだが、映画では元将軍という設定に変えた左慈がラスボスになりセリフも含めてすべて新しいシーン。クライマックスを盛り上げるために入れ替えた。(読売中高生新聞)

松橋プロデューサー

・「企画当初から”時代に残す”そして世界マーケットを視野に考えていた」(日経エンタテイメント)
”中華統一”という言葉をどこで出すのか、クライマックスとその”舌戦”はどうするのかで悩んでいた。”夢があるから立ち上がれるんだ”という言葉がでてきて完成した(日経エンタテイメント)
映画の公開後は「政は吉沢亮でしかあり得ない」と、誰もが納得するはずです(日経TRENDY)
・当然、続編をやるつもりでつくっています(キングダム新聞)
・続編はやりたいけど、大大大ヒットで2019年1番当たるくらいになったらいいですね(キングダム公式HP)

佐藤監督

・リアリティがありながらファンタジックでもあるゾーンを探した(日経エンタテイメント)
・原作とは違うけれども、あえて映画のためにそうした部分も多々あり(日経エンタテイメント)
・単なる歴史大作ではなく、突き抜けるような冒険活劇でありアクション映画だという揺るぎない軸があった(AERA)
・日本刀とは違う、叩き切る剣。それをどうあつかうのか。登場人物の性格に付随させてアクションに変化をつけていく。信のアクションも他とに通わないように設計した(AERA)
一部のキャラクターにはこっそりついている音がある。王騎だと鎧の音(AERA)
・衣装は北京の会社とやり取りをした。細かく衣装を作ってもらった。その際の意思疎通が距離もあり手間がかかった。最後の最後まで直しや変更をしてくれたのが印象的だった(公式HP
・「なぜこの作品を映画化する必要があるのか」→映画ならではの良さを出したい。原作ファンがびっくりするようなもの、全く知らない人が、何も勉強をしてこなくても面白いと思えるものを大事に原作を読み解き、面白さの根源を考えている(公式HP

見所・注目して欲しいところ

・賢人くん「信の成長」(LocationJapan)
・賢人くん「好きなシーンは全部。全部のシーンに力を込めて、気持ちを込めてやった」
・賢人くん「最初の漂と信との関係性をちゃんと感じでもらえたら、その後も気持ちが乗っていくのかなって」
・賢人くん「アクションシーンはとても見応えがあるものに仕上がっているので、とにかく必見です。それと、脚本に原作者である原先生が携わってくださって、映画オリジナルシーンやセリフが追加されているので、そこにも注目してもらいたいです」(月刊Cheek)
・賢人くん「熱量込めて全身全霊で演じたので、その熱さを受け取ってほしいし楽しんでほしい」(CLASSY)
・賢人くん「“信”の野性っぽさ、粗さ、型じゃなく感情をのせたアクションもぜひ観てほしいです」(CLASSY)
・賢人くん「修行のシーンの技」
・亮くん「内に秘めた熱さに注目したいただけたらうれしいです」(CLASSY)
・亮くん「目力」
・まさみちゃん「登場シーン」
・高嶋さん「ハイセンスなアクションシーン」

感想・考察

剣の構え

最初の信と漂の勝負のときの漂の構え、その型がずっと効いてくるのがしびれた。剣を持つ右手を伸ばして、左手を右手肘の下に添える型。最初の勝負のシーンでは信はその構えをしないけど、漂がいなくなって一人で修行しているとき、左慈との戦いのときに出てくる。賢人くんが漂がずっと心の中にいることを大切にしたと言っていたように、そばにいないからこそ、その人への思いが募り動きをトレースしてしまったのかなと思って、信があの構えをする度に漂を思い出した。原作では漂があの構えをしているシーンはなく、ランカイの身体に剣が効かないでなすすべない信に、壁が「剣は最強の武器、全ては使い手次第」とアドバイスし、信が”線と点”にピンとくるときの構え。

漂と政の演じ分け

亮くんの漂と政は私の中の「一人二役への苦手意識」を壊してくれた。同じ髪型、同じ衣装で完璧に見分けがつくってすごい。一番好きだったシーンは朱凶との戦いでの「あいつはきっと誰よりも高く飛ぶ」の後。漂→同じ服の政の順で映し出されるけど、一瞬で別人とわかる。その後もどのシーンを観ても、完璧に見分けがつくのが感動した。似たキャラクターを演じることになっても、”型”を使って省略して演じていくことをせずに役と向き合ってきた亮くんの積み重ねの集大成なのかなって思って、さらに心にくるものがあった。

洞窟の松明と草鞋(わらじ)

洞窟では政と貂が松明を持っている。信だけが松明を持っていないのは、そのとき行くべき路がわからなかったからなのかなと思った。一人だけ暗闇の中でもがいている。政はもちろん貂もお金という明確な目的や路が見えている。しかし信は朱凶に仇討ちをし、政を殺すかどうか、夢である天下の大将軍までの具体的な道筋もわかないでいる状態。そこで政からの喝。ようやく自分が進むべき路が開けた、その光の先には政。

映画ではカットされているけど、下僕時代の信と漂の関係はもっと細かく描かれている。料理も掃除も完璧な漂、なにも出来ない信。剣に自信をつけてきた信が里典の家を感情に任せて出ようとするのを、冷静に凄んで止める漂。草鞋を編むのを一切手伝わない信にちょっと困る漂。漂は何をすべきか知っていた。信は何もしらない。漂についていけばよかったと思っていた信。

漂と政は信を導く者。そのバトンタッチが綺麗に描かれているシーンだなと思った。

そして、実際のバトンは草鞋。漂と作った草鞋を政が直し、それを履いて信は自らの足で夢への道を歩き始めた。

信の衣装を着てメイクして、わらじを自分で結んで履いていくうちに、気合いが高まる。そのわらじは作中で漂と一緒に作っていたものなので、結んでいると信と気持ちがシンクロしていった(日経エンタテイメント)

草鞋は「信・漂・政」を繋いだだけでなく、賢人くんまで結び付けてたんだなって感激しちゃった。

友情と兄弟喧嘩

松橋プロデューサーが”友の章”となずけたパート。信と漂の友情を際立たせるために政と成蟜の兄弟が対比されている。そう感じたのは散りばめられた映画オリジナルのセリフだった。穆公の避暑地での政と信のセリフ「2人の間には~」「本当の兄弟なのに~」とか、王宮の広場での「オレとお前の兄弟喧嘩だ」など。穆公の避暑地で何か話して欲しいと言われた政が漂の話をしたのは、2人の関係をちょっと羨まし感じているんだろうなって。

信の涙

信が流す涙はどれも印象的だった。「混乱、悲しみ、怒りなど」が痛いほど伝わって、私の心は苦しくなるのに、その涙はとてもキレイ、純度100%。泣こうとしてないのに溢れ出てきてしまっている感じがとても良い。一番好きな涙は朱凶とのシーン。漂が政の影武者として殺されたことを理解した時の涙。

「キングダム」の原作に描かれていることをそのままにやったら、自然に涙が出てくるというか。ここで涙を流そうとかそういう計算なく、人間くだく汗もかいて、熱くなれて涙も流せたという感じです(TVBros)

貂の表情

原作では黒卑村は無法地帯の村で普通の人間が行けば生きて帰れないと言われる恐ろしい場所。一族が山を追放されて黒卑村に流れ着き、祖父を亡くした後、貂は5歳から一人で生きてきた。その後、信や政と出会い”仲間と過ごす時間”を経験した。貂は戦いに身を置くしかなかったけど、平穏な生活の心地よさを実感してしまったんだろうな。だからこそ、穆公の避暑地での「ここでみんなで~」とか信が戦場に出ると言ったときの表情に繋がるんだよな~って。

里典の涙

またまた原作の話で申し訳ないけど、漂は下僕でありながら、里典の子供や村中の人に好かれていた。ケチな里典が盛大なお葬式をあげてくれるぐらいの人望。漂が亡くなった後、里典の子供がいい働きをするんだよ!!あぁ、漂が下僕という立場でも人柄を認められていたというエピソードがなくなってしまったんだなって残念に思っていたら、六平直政さんのあの表情!!!!原作未読の方にも一発でそれが伝わったよね!!ありがとう!!って泣けた。

成蟜の関節

政に斬られた成蟜が「血が!?」って騒ぐシーンの奏多くんの手首回り過ぎじゃない?って思ってたら、ダウンタウンDXで”関節グニャグニャ”って披露してた

王騎軍を突破してからの漂(妄想)

漂は馬上で指揮をとったとき防具をつけていた。血の跡を追ってきたのが朱凶ということは、お腹の傷をつけたのは朱凶。それ以外に大きな傷がなかったので、漂は王騎軍をほぼ無傷で突破したのかな?下僕・奴隷だったころは漂も馬に乗ったことはなかったはずだから、初体験であの勇姿なのか、身請後、王宮で特訓してもらったのか、それにしてもすごい武の才能!

そのまま信のところへ馬でこれたらさすがの朱凶も追いつけなかったはず。だから、きっと王騎軍に馬を傷つけられて、下馬した漂は早く動くため防具を取って歩き始めたんだろう。王騎軍を巻くことはできたが、そこにアサシンの朱凶が特殊能力を発揮して、疲れきった漂を見つける。(だって、特殊能力がない限り、王騎軍との戦いの場にはいなかった朱凶が馬で移動した漂を見つけ出し、追いつけるわけない)初めての実戦を切り抜けた安堵と疲労で、朱凶の殺気に気が付くのが一瞬遅れた。その遅れが致命的だった!!でも漂はそこからが強い。あの傷を受けたのに、馬の足にも追いついた朱凶から逃れた。しかも朱凶は無傷だったから地の利を活かして朱凶を巻いたのだろう。最初は血の跡が消したりする細工をしながら、朱凶が追ってこれないように逃げていたが、だが、そんな余裕もなくなってからは、血の跡が残ってしまうかもしれないけど、一刻も早く信の元へ!!という気持ちだったんだろう。そのときの漂の心情は・・・。政のことももちろん頭の片隅にはあったと思うけど、やっぱり最後は信に会いたい一心だったんじゃないかな。だからこその第一声は「ただいま」。漂は信が心配になったんだと思う。2人で夢を追う分には自分が道筋を示してやればいいと思っていたけど、もうそれも出来ない。でも信には2人の夢を叶えて欲しい。だからこそ政へのコネを作っておきたかったんじゃないかな。信なら現在の政の即戦力になって、あとは実力で登りつめるだろうという信頼があったに違いない。もちろん政への忠義はあるはずだけど、それよりも信に大将軍になって欲しいという思いの方が強いんじゃないのかな。そんな妄想が捗る「ただいま」という一言だった。さすがです吉沢亮!!

疑問点など

とても大好きな作品だけど、原作好き、鬼リピーターとしては重箱の隅をつつくような疑問点が出てきたので、誰か答えをください(笑)

奴隷と下僕

原作では信と漂は里典に引き取られた下僕だった。しかし映画では奴隷に設定が変更されていた。でも、洞窟での政、漂が王騎軍との戦いを率いたときのことを語った壁は”下僕”といっている。気になるから奴隷で統一して欲しかった。それとも、身分の高い人からしたら奴隷も下僕も違いがないのかな

信の数字に弱い設定

信が数字がわからない設定の追加は私に混乱をもたらした。少年時代に「1万回」がわからない信→「万が一」がわかる信→「政3030:成蟜8万」がわからない信→「呂不韋軍20万:成蟜8万」の説明時にはつっこまないのが気になった。成長して”万”という単位を理解したから、洞窟で身代わりの策の話を聞いたときに政に怒りをぶつけたのかと思ったら、その後数字がわからない描写。「万が一」を言葉として覚えていたのかもしれないけど、あれだけ重要なシーンだから、疑問を一切もたせないようにして欲しかったなぁ

信の傷

穆公の避暑地で傷の手当てを受けた信。お腹を重点的に包帯巻かれていて、信もお腹を押さえて痛がっていた。政も傷口はふさがっていないと告げるが、朱凶戦でも、ムタ戦でもお腹は切られてないように思うんだよな~。ムタの毒矢が刺さったのも右胸辺りだし、信と政のやりとりが噛み合っていないように思ってしまった。

広場での戦い方

政が強いのはわかるけど、大将首で絶対に死なせてはいけない人物なんだから、もう少し周りの兵がケアする場面があってもいいかなって思った。そうかと思いきや、王騎登場後には政を中心に立ち位置を変化させたりしてるから、遅くない?って思ってしまった。あと、あんなに大怪我した壁がしっかりと自分の足で立っている姿も、元気じゃん!!って。バジオウとタジフに肩を抱えられてやった歩けた感じだったよね?もう少し重傷だけど気力で立っているっていう感じにして欲しかったな。

賢人くんがやり直しを直訴したシーン

私が見た媒体では具体的なシーンを明言していなかったと思うけど、少ないヒントとしては、①電話ができる環境 ②王都に乗り込むシーン ③早い段階で撮影した ④同じセットでの別のシーンがある

大穴:予想①朱亀の門過ぎて、二手に別れるときの「また後でな」
→同じセットで別のシーンがないような気がする

対抗:予想②成蟜の元へ駆けつけたときの「終わりだ悪党ども」
→日本での撮影だから早い段階ではないような気がする

本命:予想③左慈を倒した後に政の元へ駆けつけての「待たせたな」
→最初に思いついたシーン

みなさんはどこだと思いますか?

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